世紀末が去っても、相変わらずテレビや本で超常現象やUFOに関するモノが人気である。みたことのない不思議なモノには誰でも少なからず関心があるだろうから、とりあえず目を引かれるのは人情だが、いかにもただのデタガリみたいな自称「霊媒師」なんてのが出てきて「これは水子の霊です!」みたいなことを言われても、「はい、そうですか」と納得する素直な視聴者、読者も最近では少ないだろう。 むしろ、そういううさんくさい連中が何を思い、何を考えているかのほうに興味が湧いてくる。 この本は、そうした人達、また彼らの思想を「トンデモ」と位置づけ、科学という客観的な立場から徹底的に分析し、いかに彼らがユニークでムチャクチャな主張を展開しているかを分かりやすく提示してくれている。ただし、その目的は「トンデモ」を間違ったモノとして糾弾したり、排除しようというのでは決してない。あくまで、そのムチャクチャさ加減を楽しんでしまおうというスタンスなのだ。
実際にトンデモ本を買って読む勇気がない人でも、この本でそのテイストを垣間見ることができる。そのうえ、科学の常識によって、冷静な解説がいちいちなされているので、二重のカタルシスを味わうことができる。
科学がどんどん進歩する一方、その反動のように「トンデモ」達も勢力を伸ばしていくことだろう。それらを冷静に受けとめ、楽しもうという筆者グループの姿勢は、21世紀のスタンダードとなっていくのではないだろうか。